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024 サロンの価値は、人がつくる 〜あなたが若手だった頃を思い出してみませんか〜

更新日:5 時間前

サロンオーナーの皆さまへ。


少しだけ、昔のことを思い出してみませんか。


あなたがまだ「経営者」ではなく、ひとりの美容師として成長を目指していた頃のことです。


先輩の技術を、必死に目で追っていたこと。

営業が終わったあと、一人で残って練習したこと。

思うようにできなくて、悔しい思いをしたこと。


そして、初めて担当したお客様から、


「ありがとう」


と言っていただいた時の嬉しさ。


きっと、たくさんの経験があったのではないでしょうか。

今では当たり前にできることも、あの頃の自分にとっては、一つひとつが初めての学びだったはずです。


あの頃の自分は、何を考えていましたか


アシスタント時代。

もしかすると、こんなことを思った日もあったかもしれません。


「またシャンプーか……」

「掃除より、練習がしたいな」

「なんでこんな細かいことまで言われるんだろう」

「早くスタイリストになりたい」


でも、それは決して悪いことではありません。

誰でも最初は、目の前の仕事の本当の意味を、すぐには理解できないものです。


なぜなら、

経験していない未来のことは、なかなか想像できないからです。


けれど、今なら分かることもありますよね。


シャンプーの時間は、

ただ髪を洗う時間ではありませんでした。

お客様の髪質や頭皮の状態を知るための、大切な時間でした。


掃除や片付けも、

ただ綺麗にするための作業ではありませんでした。

お客様を気持ちよくお迎えするための準備でした。


先輩からの細かな注意も、

ただ厳しくされていたわけではありませんでした。

いつかお客様から信頼される美容師になるための、大切な経験だったのです。


当時は気付かなかった意味に、今になって気付くことがあります。


スタッフも、今その途中にいます


サロンを経営する立場になると、少しずつ見える景色が変わっていきます。


「もっと考えて動いてほしい」

「言われる前に気付いてほしい」

「お客様の気持ちに立ってほしい」


そう感じることもあるかもしれません。

その想いは、決して間違いではありません。


オーナーさんは、長い時間をかけてサロンの価値をつくってきた方です。


だからこそ、

「分かってほしい」と思うのは、とても自然なことだと思います。


ただ、一つだけ心に留めておいていただきたいことがあります。


今いるスタッフも、

かつてのあなたと同じ場所にいるのかもしれません。


まだ経験していないから分からない。

まだ見えていないから気付けない。


それは、能力が足りないからではありません。


オーナーさんが当たり前にできることも、

何年もの経験と積み重ねによって身につけてきたものです。


今のスタッフがまだできないことは、

「意識が低い」のではなく、まだ経験していないだけなのかもしれません。


「もっと意識して」だけでは、人は変われない


では、スタッフはどうすれば成長していけるのでしょうか。


「もっと意識して」

と言うだけでは、なかなか伝わりません。


なぜなら、人は意味を理解した時に初めて、

自分自身の意思で行動を変えることができるからです。


なぜ掃除をするのか。

なぜ準備が必要なのか。

なぜ、お客様への一言が大切なのか。


その理由を知ることで、

ただの作業だったものが、価値のある仕事へ変わっていきます。


例えば、開店前の掃除。


「決まりだから掃除する」


のか。


「今日いらっしゃるお客様が、気持ちよく過ごせる空間をつくる」


という想いで掃除するのか。


同じ行動でも、そこに込められる意味は大きく変わります。


そして、お客様を思う気持ちを込めた行動は、

知らず知らずのうちに、その人自身の

《おもてなしの心》として積み重なっていきます。


サロンの雰囲気は、スタッフ一人ひとりがつくっている


忘れがちなことですが、サロンにお越しになるお客様は、

私たちが思っている以上に、たくさんのことを感じ取っています。


技術や仕上がりだけを見ているわけではありません。


店内に入った瞬間の空気感。

受付で迎えてくれるスタッフの表情。

言葉遣いや声のトーン。

スタッフ同士の関係性。

店内の香りや音楽。

何気ない所作や気遣い。


お客様は、五感を通して、


「このサロンは安心できる場所なのか」

「大切に扱ってもらえているか」


を感じています。


だからこそ、サロンの価値は、

施術の時間だけで作られるものではありません。


スタッフ一人ひとりの日々の行動、一つひとつの意識の積み重ねによって、

少しずつ形になっていくものなのです。


最後に


今のあなたは、突然、経営者になったわけではありません。


シャンプーをしていた時間。

掃除をしていた時間。

うまくいかず悔しかった時間。

先輩から学んだ時間。


そのすべてが、今のあなたをつくっています。


そして今度は、

あなたのサロンで働くスタッフにも、同じように未来があります。


大切なのは、

「できていないこと」を指摘するだけではありません。


なぜ、それが大切なのか。

その仕事に、どんな価値があるのか。


それを伝えていくことです。


サロンの価値は、

設備やメニューだけで決まるものではありません。


そこで働く人の意識から生まれます。


あなたが若手だった頃の経験は、今のスタッフを育てるための、

大切なヒントになるかもしれません。


そして、その意識を育てる第一歩は、

「なぜ、その仕事をするのか」を伝えることです。


次回は、

「作業をする人」と「仕事をする人」の違い

について考えてみたいと思います。

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